2019年度 研究会

第 1 回研究会 生 態 系 か ら 考 え る 私 た ち の 生 活 と 環 境 の つ な が り

 

講師  田辺 秀之 先生(総合研究大学院大学先導科学研究科生命共生体進化学専攻 准教授)

日時 2019年7月26日(金)13時~17時
場所 県立柏陽高等学校


分子細胞遺伝学・染色体ゲノム進化学で,ヒトを含む霊長類を中心にした様々な動物種の染色体動や進化についての研究をされている田辺秀之先生に,講義と実習の二部構成でご指導いただきます.

「FISH法による染色体研究の最前線:核型進化から再生医療まで」の講義と,染色体標本作成(ヒトリンパ球細胞・HeLa細胞/ギムザ染色・Gバンド染色),珍しい動物種由来の染色体観察(どんな動物種かは当日のお楽しみ)の実習です.

詳細は,別紙,第1回研究会「ヒト染色体標本作成と観察」のお知らせを参照してください. 

 

 

第一回研究会 無事終了しました。

 

HeLa細胞の染色体プレパラートをつくりました。

写真はHeLa細胞をトリプシンGバンド法で染色したものです。

第2回 生物多様性と生態系サービスを指標としたBESマップの作製

講師  横山 一郎(湘南学園中学校高等学校・本会会員)

日時 2019年11月10日(日) 9時~12時 予備日11月17日(日)
場所 三浦市小網代の森周辺(京急三崎口駅集合・解散)

 

高等学校生物基礎における生物多様性と生態系サービス(Biodiversity and Ecosystem Services; BES )をフィールドで学習する教材として,BESマップを作製します.BESマップはフィールドで利用でき,植生,遷移,生態系の保全,生態系サービスの概念を学習できます.また,生物多様性について「気づき」を含めた体験的理解ができ,SDGsの視点などからフィールドのBESを評価できます.BESマップが,純粋な生態学的視点以外の問題,例えば研究と人間・企業・社会の関わり,ステークホルダーの視点などを重層的に考えることができるワークシート教材となっているかを,当日の観察を通して検討します.

 

 

 

第3回 数理的アプローチと実証的アプローチの融合による生態学現象の理解  第3回 Bio Forum

講師  立木 佑弥 先生(首都大学東京 大学院理学研究科 生命科学専攻 助教)

日時 2020年1月19日(日)11時~17時(10時50分受付)
午前の部 11:00~12:00 立木先生の講演
午後の部 13:30~17:00 高校生生物研究発表会
場所 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

 

科学的な議論は,仮説を検証するために実験や観察によってデータを得て,それを評価することで進められます.自然科学の一分野である生態学も然りです.自然に存在する膨大な情報には一般にノイズや不確定要素が伴うため,仮説を検証するために現象を抽象化し,精緻な実験系・観察系を組み立てます.これは模型化(モデリング)と呼ばれ,自然に存在するノイズを除去し,現象の原因と結果を浮き彫りにするための努力です.一方,現象を数学的に記述する数理モデリングも現象からコアを抜き出す努力の一つであり,論理的に構築された数理モデルを用いて議論することで,現象に対する見通しが良くなります.本講演ではいくつかの興味深い現象を例に挙げ,科学的に読み解くためのアプローチとして,数理モデルを用いた理論と野外観察や実験による実証の融合研究を紹介します.

 

また,第3回研究会は,例年通り高校生生物研究発表会と合わせて,第3回Bio Forumとする予定です.本会HPやメール配信をご参照の上,生徒の皆さんの参加・研究発表もよろしくお願いいたします.